目次
トレンド
GCP
調査対象者のうち61%が、少なくとも1つのアプリケーションで生成AIを使用していると回答
少なくとも 1 つのアプリケーションに生成AI を使用している企業の 74% が 1 年以内に投資収益を上げ、そのうち 86% が収益が 6% 以上増加したと報告。
生産性は 45% 向上、回答者の 70% は、生産性向上の多くは IT プロセスとスタッフの生産性によるものだとのこと。
63% が AI をビジネス成長の原動力とみなしているとしています。
一方で、他のアンケートでは、ワークフローにAIを組み込んでも労働者の生産性は大幅に向上しないとの回答もあります。
経営幹部の81%が従業員にさらなる期待を寄せており、37%がAIツールによって生産性が向上するはずだと答えたものの上司が生産性の向上を期待し始めたため、AIによって労働者の生産性が上がりにくくなったともしています。
大半 (65%) は、AI によって生産性が向上すると考えているものの、職場でそれを目にしたことはないと述べ、約 47% は、トレーニングを受けていないため、仕事で AI をどのように活用すればよいかわからないともしています。
GCPは、生成AI は単なる技術革新ではなく、戦略的な差別化要因であるとし、生成AI を早期に導入した企業は、収益の増加から顧客サービスの向上、生産性の向上まで、大きな成果を上げて、今日生成AI に投資している組織は、次の 10 年間で成功するための最良の立場に立つ組織だと主張しています。
一方で、企業は小規模から始めて中核事業分野に注力する必要もあるともしています。
<参照URL>
https://inthecloud.withgoogle.com/roi-of-generative-ai/dl-cd.html
USキャリア
Lumen
ハイパースケーラーのDCを同社のファイバーネットワークに接続する契約を50億ドルで獲得
金融サービス、ヘルスケア、小売業などを中心に予想される AI ワークロードをサポートするために最近DCが構築され、電力を求めてより多くのDCが分散されているため、ファイバー接続もそれに合わせて必要になるとし、Microsoftや他の大手テクノロジー企業数社がAIバックボーンの構築にLumneのPrivate Connectivity Fabricが採用されているとのこと。
LumneはCorningと契約を結び、今後2年間、Corningの全世界の光ファイバー容量の10%を予約したともしています。
<参照URL>
https://ir.lumen.com/news/news-details/2024/AI-Demand-Drives-5-Billion-in-New-Business-and-Massive-Expansion-of-the-Internet/default.aspx
https://www.verticalsystems.com/2024/08/05/mid2024-us-wavelength-leaderboard/
ワールドワイドキャリア
Vodafone
5GSAサービス 5G Ultra、英国全土の23都市、300か所以上の場所でサービスが利用可となったと発表
英国企業の39%が5G SAへの投資準備が整っており、信頼性の高いデータ接続を主な理由として、14%が12か月以内に移行予定であるとのこと。
なお、英国では、Virgin Media O2が2月に14都市で5G SAを開始していますが、BT/EEは2024年後半に開始すると何度か示唆していたものの、まだ正式にサービスを開始していない状況です。
<参照URL>
https://www.vodafone.co.uk/newscentre/press-release/drinks-service-at-glastonbury-network-slicing/
https://www.theguardian.com/business/article/2024/jul/28/vodafone-says-labour-must-let-it-merge-with-three-uk-to-deliver-nationwide-5g
Swisscom
NokiaとDrone-as-a-Serviceネットワークを構築で提携
今秋からスイス全土に共同ドローンネットワークを構築する予定で、緊急対応、境界警備、インフラ点検を可能にするために、Nokia Drone Networks の Nokia MXIE プラットフォームを組み合わせた300台のノキア製Drone-In-a-Boxの展開を計画しているとのこと(ドローン、ドッキング ステーション、地上管制ステーション、ビデオ カメラとサーマル カメラを搭載したペイロード、関連ソフトウェア、サービス コンポーネントを統合して提供)。
Swisscomは1年以上前からカスタマイズドローンサービスを提供していますが、この提携により、産業向けドローンアプリケーションの可用性が向上し、目視外ドローン操作(BVLOS)の自動化が可能になり、今後さらにレベルアップするとしています。
公共安全機関は、ライドシェアサービスと同様に、Swisscom Broadcast にドローン飛行をリクエストするだけで、全国規模のドローン ネットワークに簡単にアクセスできるようになり、Nokia と Swisscom Broadcast の専門知識、コンプライアンス、データ収集、収集データの分析などのサービスが利用できるとのこと。
<参照URL>
https://www.swisscom.ch/en/about/news/2024/08/08-drohnennetzwerk-schweiz.html
https://www.nokia.com/about-us/news/releases/2024/08/08/nokia-and-swisscom-broadcast-to-deploy-largest-drones-as-a-service-network/
DT
7月にドイツ政府と5Gネットワークから中国製機器を排除することで合意
DTはドイツ政府から、2026年末までにコアからHuawei製品を排除し、2029年末までにRANとトランスポート管理システムからも排除するよう命じています。
また、OpenRANを展開し、2026年末までに3,000のモバイルサイトを実装する予定ともしています。
このプロセスは今後数年間、DTに影響を及ぼすことになると警告、政府との合意を履行するには、当社内で多くの変化と多くの新たなスキルが必要だとしています。
<参照URL>
https://www.telekom.com/en/investor-relations/publications/financial-results
政府・団体
Linux Foundation
Open Model Initiative (OMI) を発表
真にオープンな AI に対する需要の高まりに応えて、無料で使用でき「創造性を前進させる」高品質でオープンライセンスのAIモデルの開発を促進するとのこと。
Stability AIが人気の画像生成モデル Stable Diffusion 3 (SD3) が最近の代表例ですが、以前は完全に無料でオープンでしたが、ライセンスを変更し、月額料金体系が導入され、使用に制限が課されるなど、人気のオープンソース モデルの作成者がライセンス条件を変更する事例が増えてきたことに対応するとしています。
「削除条項やアクセスの継続費用のない取り消し不能なオープンライセンス」によるAIモデルのトレーニングと開発に重点を置き、企業による導入に対する障壁をすべて排除するとのこと。
AI モデルの相互運用性とメタデータを強化する「共通標準」の作成、あらゆる開発者が使用できる AI トレーニング用の透明性の高いオープンソース データセットの開発、ターゲットを絞ったレッドチーム演習用のアルファ テスト モデルを作成し、そのモデルの最初のバージョンを微調整スクリプトとともに年末までにリリースする予定としています。
<参照URL>
https://www.linuxfoundation.org/press/linux-foundation-welcomes-the-open-model-initiative-to-promote-openly-licensed-ai-models
https://github.com/Open-Model-Initiative
NIST
ポスト量子暗号の標準規格を発表
10 年後から遅くとも 2035 年までの間には、量子コンピュータにより、RSA方式の暗号の解読が可能になるだろう予測される中、製品実装の第1段階といえる標準規格をNISTが発表しました。
ML-KEM(当初は CRYSTALS-Kyber と呼ばれていました)たとえば 2 つのサーバー間で安全なチャネルを確立するために現在使用されている公開秘密暗号化方式に類似。
量子コンピューターでも解くのが非常に難しいとされる格子システム(および意図的に生成されたエラー)を使用。
- ML-DSA(以前は CRYSTALS-Dilithium と呼ばれていました)
- SLH-DSA(当初は SPHINCS+ として提出されていました)
暗号化キーの生成、デジタル署名の作成と検証。
SLH-DSA もデジタル署名の作成が主な目的だが、それを行うための数学的基礎が異なる。
米国政府
コネクテッドカーのソフトウェアに中国製を使用することを禁止する方針
レベル3以上の自動運転車に中国製ソフトウェアを搭載することを米国内で禁止することを提案、米商務省によって執行され、早ければ今月下旬にも発効する可能性があるとのこと。
この禁止令は、中国企業がコネクテッドカーに開発した高度な無線通信モジュールの使用を禁止し、中国企業の自動運転車を米国の道路で試験することを禁止することになります(米国でレベル3の自動運転システムの認可を取得した最初の自動車メーカーはMercedesBenz、Teslaはレベル2)。
<参照URL>
https://www.reuters.com/business/autos-transportation/us-expected-propose-barring-chinese-software-autonomous-vehicles-2024-08-04/
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-08-06/us-to-call-for-limits-on-chinese-vehicle-software-over-data-security-concerns?embedded-checkout=true
6G開発でスウェーデンと技術科学協力協定に署名
米国、スウェーデン王国、より広範な国際社会の相互利益のため、ビジョンに概説されているように、6G以降を含む次世代通信における協力に定期的に取り組み、重点的に取り組んでいくとのこと。
バイデン大統領とスウェーデンのクリスターソン首相は、2023年7月5日の会談で、6Gの共同研究を深めることをすでに議論していました。
米国とスウェーデンの両国政府は、学界、民間部門、この分野のイノベーションエコシステムの間での実質的な協力を計画しています。
Ericssonはすでに米国で雇用を提供しているため、6G向けの通信関連の仕事にも重点が置かれており、合意では「労働力の育成と労働力および産業基盤の多様性の向上を支援する」とされています。
一方で、韓国も6Gの初期開発で積極的に活動しており、KTとNokiaおよびLGは、それぞれ6G技術標準化の研究開発契約を締結しています。
また、米国と韓国はすでに、6Gを含む新興技術の共同研究開発を奨励することに合意しています。
<参照URL>
https://www.state.gov/joint-statement-of-the-united-states-of-america-and-the-kingdom-of-sweden-on-cooperation-in-advanced-wireless-technologies/
https://www.analysysmason.com/research/content/articles/6g-networking-outlook-rma18/
カリフォルニア州
AI災害防止法案SB1047、シリコンバレーの多くの関係者から大きな反対に直面
SB 1047 は、開発者に責任を負わせることで、大規模な AI システムが多くの人命を奪ったり、5 億ドル以上の損害をもたらすサイバーセキュリティ イベントを引き起こしたりするのを防ぐことを目指し、開発者に「合理的な注意」を払うよう求めており、AI モデルが大惨事を引き起こす重大なリスクをもたらさないよう求めています。
また、壊滅的な事態が発生する前に AI 企業を安全対策の怠慢で訴えることができるとされていましたが、この点は、Anthropicからの対案で削除されています。
代わりに、企業に危険だと判断した特定の業務を停止するよう要求する差し止め命令を求めることができ、また、AI モデルが壊滅的な事態を引き起こした場合には AI 開発者を訴えることもできる内容となっています。
<参照URL>
https://x.com/martin_casado/status/1824234326273429882
https://democrats-science.house.gov/imo/media/doc/2024-08-15%20to%20Gov%20Newsom_SB1047.pdf
運転免許証や州発行の身分証明書をApple WalletやGoogle Walletのアプリに保存できるように。
<参照URL>
https://www.gov.ca.gov/2024/08/15/california-ids-coming-soon-in-apple-wallet-and-google-wallet/
FTC
AI生成を含むフェイクレビューを禁止する規則を最終決定
数種類の偽レビューとして、AI生成レビュー、正直な否定的レビューの検閲、肯定的レビューに対する第三者への報酬など、マーケティング担当者による欺瞞行為を禁止するとのこと。
これまでもフェイクレビューは問題となっており、Amazon は、2020年に 2 億件を超える偽のレビューを停止したとし、2021 年にYelp は、 950 を超える「疑わしいグループ、投稿、または個人」が他のオンライン プラットフォームで「欺瞞的なレビュー慣行」に従事していると報告しています。
昨今の生成 AI の台頭により、悪意のある人物が偽のレビューを書くことがこれまで以上に容易になっているとの
危機感がありました。
偽のレビューに対する民事罰の最高額は、違反1件につき51,744ドルとのこと。
MIT
AI Risk Repositoryを公開
MIT FutureTechを中心に、政府、研究、業界の意思決定者が AI の進化するリスクを評価できるようにAI システムがもたらす数百のリスクを文書化した包括的なデータベースを公開したとのこと。
査読済み論文、プレプリント、会議論文、レポートなど、既存の 43 の分類法からの情報を統合することで、700 を超える固有のリスクのデータベースを作成したとしています。
リスクは、差別と有害性、プライバシーとセキュリティ、誤情報、悪意のある行為者と悪用など7 つに分類され、責任を負う主体(人間または AI)、意図(意図的または非意図的)、リスクのタイミング(展開前または展開後) を考慮、AI リスクが発生する可能性がある状況とメカニズムを理解するのを支援します。
研究チームは、新しいリスク、研究結果、新しい傾向に基づいてデータベースを定期的に更新する予定としています。
<参照URL>
https://airisk.mit.edu/
Tech Giants
Amazon
大規模システム内で悪意のあるドメインを識別して自社ネットワークリスクを軽減するMithraを概説
Amazonのネットワーク監視プラットフォームであるSonarisと35億のノードと480億のエッジからの情報を格納する大規模なグラフデータベース、AIを組み合わせ、社内ネットワーク内の脅威を特定、問題のドメインをWAF、Amazon GuardDuty、脅威検出システム、必要に応じて AWS セキュリティサービスチームに転送してさらに調査することも可能とのこと。
Amazonは、毎日インターネットトラフィック全体の 4 分の 1 を処理しており、1 つの AWS リージョンだけで最大 200 兆件の DNS リクエストを監視、Mithra は毎日平均 182,000 件の新しい悪意のあるドメインを検出しているとしています。
<参照URL>
https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/aws-weekly-roundup-mithra-amazon-titan-image-generator-v2-aws-genai-lofts-and-more-august-12-2024/
https://aws.amazon.com/jp/blogs/security/how-aws-tracks-the-clouds-biggest-security-threats-and-helps-shut-them-down/
Titan Image Generator v2をリリース
Bedrock 生成 AI プラットフォームを使用する AWS ユーザーは、参照画像を使用して生成する画像を「ガイド」したり、既存のビジュアルを編集したり、背景を削除したり、画像のバリエーションを生成したりすることができるとのこと。
Titan Image Generator v2 は、画像調整をサポートしており、オプションで参照画像を取り込み、その画像内のエッジ、オブジェクトのアウトライン、構造要素などの特定の視覚特性に焦点を当て、製品や会社のロゴなどの参照画像を使用してモデルを微調整できるため、生成された画像の美しさが一貫して維持されるとしています。
また、トレーニング データは競争上の優位性となるため、トレーニング データとそれに関連する情報は厳重に秘匿されますが、一方でIP 関連訴訟の潜在的な原因にもなるため、著作権で保護されている可能性のあるトレーニング例を再現(つまり、ミラーコピー)した場合には顧客を保護する補償ポリシーを提供もしています。
<参照URL>
https://aws.amazon.com/blogs/aws/amazon-titan-image-generator-v2-is-now-available-in-amazon-bedrock/
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/amazon-titan-image-generator-v2-is-now-available-in-amazon-bedrock/
Meta
オックスフォード大学の研究者と、単一の画像やテキストの説明から高品質の3Dオブジェクトを生成できるAIモデルを開発
VFusion3Dは、VR、ゲーム、デジタルデザインなどの分野向けのスケーラブルな3D AIモデルです。
ジュンリン・ハン、フィリッポス・コッキノス、フィリップ・トールが率いる研究チームは、オンラインで入手できる膨大な量の 2D 画像やテキストに比べて 3D トレーニング データが不足しているとし、既存のビデオ AI モデルを微調整してマルチビュー ビデオ シーケンスを作成し、複数の角度からオブジェクトを想像するようにモデルをトレーニング。
合成 3D データを生成し、より強力な 3D 生成システムをトレーニングできるとしています。
このモデルは、わずか数秒で 1 枚の画像から 3D アセットを生成できるとのこと。
これにより、時間のかかる手動の 3D モデリング プロセスを省略し、代わりに AI が生成した 2D コンセプト アートをインスタント 3D プロトタイプの出発点として使用でき、ゲーム開発、製品設計、視覚効果などの分野で、アイデア創出と反復のプロセスが大幅に加速されることが期待されています。
<参照URL>
https://junlinhan.github.io/projects/vfusion3d.html
https://huggingface.co/spaces/facebook/VFusion3D
Universal Music Groupと AIおよびアーティスト収益化などをカバーするライセンス契約の締結を発表
すでに両社は協業しており、Facebook 、Instagram、Messenger、Threads、仮想現実アプリHorizon上で、UMGの音楽カタログから音楽の共有とストリーミングがユーザーに提供されるようになっています。
今回は、音楽の再現にAIが使用される時代に「アーティストとソングライターが公正に報酬を受け取ることを保証する」ことと「人間のクリエイターと芸術性を保護する」ことに焦点を当て、提携の一環として、無許可のAI生成コンテンツがアーティストにどのような影響を与えるかに対処するとのこと。
今回の締結でWhatsAppのユーザーは UMG著作権の音楽を共有できるようになるとのこと。
<参照URL>
https://www.universalmusic.com/meta-and-universal-music-group-announce-expanded-global-agreement/
Made By Google 2024で新製品を発表
デバイスAIを前面に押し出し、Pixel 9 シリーズにGeminiがAIエージェントとして組み込まれ(Google Assistant は終了)、クラウド上のImagen3とデバイス上の生成AIモデルによ画像生成するPixel Studio、通話後に会話の概要作成、詳細と文字起こしを通話履歴に保存するCall Notes、キャプチャされたテキスト、人物、オブジェクトなど、スクリーンショットを AI で分析するPixel Screenshotsなどが発表されました。
また、Pixel 9はiPhoneと同様のSOS衛星通信サービスにも対応しています。
目玉のOpenAI の Advanced Voice Modeに対抗するGemini Live は、ユーザーと AI の間で会話のやり取りを可能にし、人間の発話によりリアルに反応し、理想的にはより人間らしい応答を返すことができるとしています。
Gemini Live は、 Google I/O で発表した完全なマルチモーダル AI モデルである Project Astraへの一歩であるとし、現時点では、Gemini Live で可能なのは音声会話のみですが、将来的にはリアルタイムのビデオ理解機能を追加したいとしています。
<参照URL>
https://blog.google/products/platforms-devices/made-by-google-2024-collection/
https://blog.google/products/gemini/made-by-google-gemini-ai-updates/
AI Overviewsをブラジル、インド、インドネシア、日本、メキシコ、英国で利用可能にする計画を発表
<参照URL>
https://blog.google/products/search/new-ways-to-connect-to-the-web-with-ai-overviews/
画像生成AI Imagen3を全米のユーザーに公開
xAIのGrok2に比べて、検閲が厳しすぎて、サイボーグすら作れない、入力の半分が拒否された。私は何もクレイジーなことをしようともしていないのになどの声が上がっているようです。
<参照URL>
https://blog.google/technology/ai/google-generative-ai-veo-imagen-3/
https://arxiv.org/abs/2408.07009
企業
S&P Global
Accentureと提携し、35,000人の従業員を対象とした大規模なAIトレーニングプログラムを開始
AIはすべての人のためのものとし、財務部門、法務部門、顧客をより深く理解したい営業担当者など、すべての従業員にAIを提供するとのこと。
AI が単に数字の処理を高速化するだけでなく、顧客に競争上の優位性をもたらす新しい洞察やアイデアを生み出すとし、同社の社内プラットフォーム「Spark Assist」と顧客対応のChat AI は、AI が人間の知能を置き換えるのではなく、強化するものであるとしています。
今月開始予定の生成 AI 学習プログラムでは、Accenture LearnVantageプラットフォームを使用して、S&P Global の特定のニーズに合わせてカスタマイズされたコンテンツを提供。
ChatGPT を数回使用しただけでは、生成 AI の専門家であるとは言えないとし、生成 AI とは何か、従来の AI とどう違うのか、ワークフローの一部としてどのように使用できるのかを人々に教えるために、この包括的なプログラムを構築したとのこと。
また、 AI を活用した金融分析の頼れる情報源として、金融サービス業界向けの新しいAI ベンチマークとツールの開発を計画しているともしています。
Figure
最新のヒューマノイドロボットである Figure 02 を発表
OpenAIも投資・連携するFigureの最新型の主なセールス ポイントの 1 つは、適切な安全対策が講じられている場合に、工場の現場で人間の同僚と効果的に連携できること。
ニューラルネットワークにより、床上で自律的に作業を行う有線ロボットの初期バージョンを紹介しています。
<参照URL>
Introducing Figure 02
ベンダ
OpenAI
ChatGPTを新しいGPT-4oモデルにアップデート
実験結果と定性的なフィードバックから、ChatGPT ユーザーが好む傾向があることがわかったため、
GPT-4o のアップデートを導入したとのこと。
新しいモデルではなく、モデルの動作改善を細かくベンチマークして伝える方法を見つけることに取り組んでいるとしています。
また、GPT-4o のネイティブ画像生成機能も有効になっているとのこと。
DALL-E3よりも高品質で高速かつ効率的に画像を生成でき、テキストプロンプトの理解度も向上し、画像内のイラスト付きテキストをより正確かつリアルに生成できるとされています。
<参照URL>
https://x.com/ChatGPTapp/status/1823109016223957387
https://help.openai.com/en/articles/9624314-model-release-notes
Anthropic
AWSプレミア ティア サービス パートナーであるCaylentと戦略的パートナーシップを発表
多くの企業は、実装、パフォーマンスの最適化、AI 投資の具体的な利益の実現において障害に直面しているとし、
さまざまな業界の企業向け AI ソリューションの導入と最適化を大幅に加速し、企業の AI 環境を一新することを目指し、Caylent のクラウドの専門知識と Anthropic のAI モデルを活用するとのこと。
AI モデル開発のペースが速いことを背景に、モデルのテスト、統合、ベンチマークを効率化するLLMOps Strategy Catalystプラットフォームにより、業界標準と比較して AI 実装のタイムラインがほぼ半分に短縮されると主張しています。
<参照URL>
https://caylent.com/blog/caylent-and-anthropic-partner-to-accelerate-ai-roi-for-businesses?utm_source=website&utm_medium=hubspot_popup&utm_campaign=anthropic%20partnership
https://aws.amazon.com/marketplace/pp/prodview-4z33le2s2jnvo
バグ報奨金プログラムを拡充
OpenAIとGoogle のバグ報奨金プログラムは、AI 特有の脆弱性ではなく、従来のソフトウェアの脆弱性に焦点を当てていますが、Anthropicのフォーカスはそこではなく、化学、生物、放射線、核(CBRN)の脅威やサイバーセキュリティなどの高リスク領域でAIのSafe Guardrailを回避するUniversal Jailbreak攻撃をターゲットにしているとのこと。
Anthropicは、AIモデルの悪用につながる可能性のある潜在的な悪用を未然に防ぐことを目指し、一般公開前にホワイトハッカーを招いて次世代の安全緩和システムを調査する予定とし、AIシステムの重大な脆弱性を発見した人に最大1万5000ドルの報奨金を提供するとしています。
バグ報奨金プログラムは、サイバーセキュリティ研究者と組織を結びつけるHackerOneとの提携による招待者限定の取り組みとして開始されます。
<参照URL>
https://www.anthropic.com/news/model-safety-bug-bounty
プロンプトキャッシング機能を発表
プロンプトは LLM が処理しなければならない単語数に基づくトークンで構成され、毎回トークンを追加すると応答時間が遅くなる問題があります。
キャッシング機能により、API 呼び出し間のコンテキストが記憶され、開発者はプロンプトの繰り返しを回避でき、より長く詳細なプロンプトを渡すことができるようになることで、AIの大規模言語モデルの応答時間を改善、
全体的なコストを最大 90% 削減し、応答時間を最大 2 倍改善できるとのこと。
使用例としては、会話エージェント向けの長い指示やアップロードされた文書にかかるコストと待ち時間の削減、コードの自動補完の高速化、エージェント検索ツールへの複数の指示の提供、プロンプトへの文書全体の埋め込みなどが挙げられています。
この機能は、Claude 3.5 SonnetおよびClaude 3 Haikuの Anthropic APIで ベータ モードで展開されるとしています。
<参照URL>
https://www.anthropic.com/news/prompt-caching
xAI
GrokがX上で画像を生成できるようになったと発表。
Grok-2とGrok-2 miniを発表するとともに、8月1日に設立されたAI画像および動画生成スタートアップBlack Forest Labsと提携し、Black Forest LabsのFLUX.1モデルを使用してGrokの画像ジェネレーターを強化したとのこと。
Google Imagen3でも述べたように、Google、OpenAI、Meta、Anthropic は、有害または不快なコンテンツの作成を防ぐために、画像生成モデルに厳格なコンテンツ フィルターと倫理ガイドラインを実装しています。
対して、Grok2は、安全策がほとんどない新しいAI画像生成機能で、生成された画像が物議をかもしています。
なお、Grok-2 は高度なモデルで、テキストの生成、コードのトラブルシューティング、関連タスクの実行が可能です。
また、ユーザー提供の画像を分析することもでき、Grok-2 mini は縮小版で、出力品質を多少犠牲にして応答時間を短縮し、推論コストを削減しているとのこと。
Grok2 へのアクセスは現在、X の Premium および Premium+ ユーザーに限定されています。
<参照URL>
https://x.ai/blog/grok-2
https://x.com/AnjneyMidha/status/1823634936416625028
Hugging Face
大規模AIモデルホスティングのためXetHubを買収
XetHubは機械学習チームが大規模なデータセットやモデルをより効率的に扱えるようにする共同開発プラットフォームを提供しています。
XetHub プラットフォームは統合され、そのデータとモデルの処理機能はHugging Face Hubに移行し、モデルとデータセットの共有プラットフォームがより最適化されたストレージとバージョン管理のバックエンドにアップグレードされるとしています。
TB サイズのリポジトリに対して Git のようなバージョン管理が可能になり、開発者チームは ML ワークフローで変更を追跡し、共同作業を行い、再現性を維持できるとのこと。
HugginFaceは、XetHub のテクノロジーを自社のプラットフォームに統合し、開発者が最小限の労力で現在よりも大規模なモデルやデータセットをホストできるようにすることを計画しているとしています。
<参照URL>
https://huggingface.co/blog/xethub-joins-hf
https://www.forbes.com/sites/richardnieva/2024/08/08/hugging-face-xethub-acquisition/
GitHub
コードの脆弱性を検出して修正するAutofix CopilotをGA
既存のコードスキャンツールは脆弱性を検出しますが、根本的な問題には対処しておらず、修復にはセキュリティの専門知識と時間が必要だが不足しているとし、既存のコードをスキャンして脆弱性を検出し、コードの一部に問題がある理由を的確に説明し、問題を解決する修正プログラムを提供できるセキュリティ専門家のパートナーのように、ソフトウェア開発者と一緒に動くCopilotを提供するとしています。
GitHub Advanced SecurityのAIを利用した脆弱性修正ツールであるAutofix Copilotは、内部的には、 CodeQLと呼ばれる特殊なコード スキャン エンジンと OpenAI の主力 AI モデル GPT-4o を組み合わせており、プルリクエスト中に高度な生成AIを使用して新しいコードの脆弱性を検出し、本番環境にプッシュされる前に問題の修正を提案するとのこと。
プル リクエスト アラートから自動的に修正をコミットするまでの平均時間は、手動で行う場合の 1.5 時間と比較して、Autofix では 28 分と 3 倍速くなったとし、セキュリティ関連のコードレビューに費やす時間が 60% 削減され、全体的な開発生産性が 25% 向上したとしています。
<参照URL>
https://github.blog/news-insights/product-news/secure-code-more-than-three-times-faster-with-copilot-autofix/
https://docs.github.com/en/code-security/code-scanning/managing-code-scanning-alerts/about-autofix-for-codeql-code-scanning
Box
Alphamoonを買収
契約書やローン申請書などのテキスト文書から企業がメタデータを自動的に抽出するためのIntelligent Document Process(IDP)を提供するAlphamoonを買収したとのこと。
人手でコンパイルするにはかなりの時間がかかる複雑な文書からメタデータを抽出し、メタデータシステムに保存、関連するワークフローをノーコードで自動化する機能(別途買収したCroozeの機能)をBoxコンテンツリポジトリに組み込み、利用するとしています。
<参照URL>
https://blog.box.com/expanding-content-cloud-box-acquires-alphamoon-technology-revolutionize-document-intelligence
https://www.boxsquare.jp/news/20240809-press-release
Snowflake
クロスリージョン推論をGA
開発者は、、ソース リージョンでモデルがまだ利用できない場合でも、Cortex AI 上での簡単な設定で、別のリージョンのCortex AIでリクエストを処理でき、新しい LLM は、利用可能になり次第統合できるとのこと。
データのトラバーサルを可能にするには、まずクロスリージョンを有効にする必要があり(パラメータはデフォルトで無効に設定されています)、開発者は推論するリージョンを指定する必要があります。
両方のリージョンがAWSで動作している場合、データはそのグローバル ネットワークを横断し、物理層での自動暗号化によりネットワーク内で安全に保持されるとしています。
一方、関係するリージョンが異なるクラウド プロバイダー上にある場合、トラフィックは暗号化されたトmTLS を介してパブリックインターネットを通過、入力、出力、およびサービス生成プロンプトは保存またはキャッシュされず、推論処理はリージョン間でのみ行われるとのこと(推論実行のターゲット地域は AWS でのみ構成可能)。
<参照URL>
https://medium.com/snowflake/announcing-cross-region-inference-on-snowflake-cortex-ai-ab3baed935ce
自然言語プロンプトを使用してクラウドデータ基盤内のレコードを分析できるCortex Analyst のパブリック プレビューを発表
Cortex Analyst は、Streamlit やAPIを通じても利用でき、作業者の自然言語の指示を Snowflake で実行できる SQL クエリに自動的に変換するとのこと。
内部的には Mistral AI SAS と Metaの Llama シリーズを利用し、オプションで、Microsoft Azure にデプロイされた OpenAI モデルを使用することもできるとしています。
<参照URL>
https://www.snowflake.com/en/blog/cortex-analyst-ai-self-service-analytics/
https://docs.snowflake.com/en/user-guide/snowflake-cortex/cortex-analyst
SakanaAI
世界初となる独自に科学研究を行うように設計された生成AIモデル AI Scientistを発表
アイデアの生成から始まり、実験を実行し、発見の概要を示す完全な科学論文を書くという科学的発見のプロセスを模倣、科学的発見に関わる多くのプロセスを自動化する可能性を秘めているとのこと。
GitHub上の過去の研究のオープンソースコードベースなど、幅広い研究方向と開始コードベースを採用し、独自の発見プロセスを開始、研究者の手順に従い、文献検索、実験計画、図の生成、原稿のレビューなどを実行でき、オープンエンドループで実行して、前の世代に基づいて次世代のアイデアを改善することもできるとしています。
AI Scientist が使用するコンピューティングリソースコストはわずか 15 ドルで完全な研究論文を作成できると主張しています。
<参照URL>
https://sakana.ai/ai-scientist/
https://arxiv.org/abs/2408.06292/
Cockroach Lab
Cockroach DBのライセンスを再度変更、自社ホスト型製品を単一のエンタープライズ ライセンスに統合
2019年にオープンソースの Apache 2.0 ライセンスから移行後5年経っての再度の見直しです。
背景は、やはり、大手クラウドプロバイダーが、コードの大半を提供している企業やコア開発者を無視して、オープンソースプロジェクトの独自管理バージョンの販売を開始するという点の模様。
年間収益が 1,000 万ドルを超えるすべての顧客は、データベースが展開されているサーバー システム内の CPU または CPU コアの数に基づいて料金を支払う必要があります。
つまり、データベースの展開が大きいほど、コストが高くなります。
同時に、この収益基準を下回るスタートアップは、同じエンタープライズ バージョンを無料で使用できます。
基準値は自己証明であり、誰も収益の証明を求められることはないとのこと。
<参照URL>
https://github.com/cockroachdb/cockroach?tab=License-1-ov-file#readme
Intel
経営悪化で、新しいチップを発表する製品イベントIntel Innovation Eventを来年に延期
Intel のFY24Q2収益は前年比1%減でアナリストの予想を下回り、16億1000万ドルの純損失に転じています。
この結果を受けて、通年の設備投資を 20% 削減を発表し、半導体製造装置など購入費削減、従業員の 15% にあたる 15,000 人以上の人員削減も開始しています。
2024年後半の業績と見通しは予想よりも厳しいものとなっており、コスト構造の調整を継続し、プロセス技術リーダーシップの持続可能なエンジンをどのように再構築するかを評価する中で、難しい決断を迫られているとしています。
なお、通例で新CPUが発表される本イベントの延期により、CPU発表が遅れるわけではなく、9月3日に、コード名 Lunar Lake の次世代 Intel Core Ultra プロセッサを発表、コード名Arrow Lakeの次世代デスクトッププロセッサ製品の詳細(Chiplet採用とされる)については、今年後半に発表する予定としています。
<参照URL>
https://www.pcmag.com/news/amid-layoffs-and-cpu-controversy-intel-postpones-innovation-event
LG
韓国初のオープンソースAI Exaone 3.0を発表
韓国語と英語の両方の言語タスクに優れた78億のパラメータモデルは、韓国におけるAI研究を加速し、強力なAIエコシステムの構築に貢献することを目指しているとのこと。
Exaone 3.0をオープンソース化することで、LGは自社の技術力を披露するだけでなく、クラウドコンピューティングとAIサービスにおける新たな収益源の基盤を築くことも期待しています。
Exaone 3.0 は、特許、コード、数学、化学に関連する 6,000 万件の専門データでトレーニングされており、年末までにさまざまな分野で 1 億件に拡大する予定。
加えて、効率性が向上しており、LG は前モデルと比較して推論時間が 56%、メモリ使用量が 35%、運用コストが 72% 削減されたと主張しています。
こうした動きは他国でも見られ、中国のAlibabaのQwenやアラブ首長国連邦の110億のパラメータのFalcon2などのオープンソースAIモデルがすでに発表されています。
<参照URL>
https://arxiv.org/pdf/2408.03541
https://qwenlm.github.io/blog/qwen2-math/
HPE
ハイブリッドクラウドオーケストレーション機能の充実のためMorpheus Dataを買収
Morpheus Data は、マルチベンダーマルチクラウド アプリケーションのプロビジョニング、オーケストレーション、自動化、および財務管理と運用およびエンジニアリングの取り組みを組み合わせてクラウド支出と財務責任を最適化する財務オペレーションを提供。
同社のプラットフォームは、既存のツールを統合し、アプリケーションのライフサイクル管理、プロビジョニング、バックアップ、ログ記録、監視、レポート、アクセス制御によって複数のクラウドにわたるプロセスを標準化するとしています。
HPEは、GreenLakeハイブリッドクラウドにマルチクラウドの自動化とオーケストレーションが追加され、OpsRampの買収で獲得した観測機能が補完されるとのこと。
これには、インフラストラクチャ、ネットワーク、ストレージ、ハイブリッド クラウド管理、ネットワーク仮想化とセグメンテーション、データ モビリティ、ランタイム環境、セキュリティ、可観測性、FinOps(クラウド支出に関する洞察)、統合コントロール プレーンが含まれるとしています。