Grobal IT Topics Report

Global IT Topics Report # 20

作成者: 川島 宏司|2024.09.02

トレンド

Crowdstrike

Falcon センサーの各種設定を制御するチャネルファイル更新(Windows クライアントのカーネルに新しいドライバーをプッシュ)時のファイルに不具合があり、当該ファイルの自動更新タイミングでWindows機の世界的大規模障害に発展

Microsoftは今回の問題で、850万台のWindowsデバイスが影響を受けたと発表しています(全世界のWindowsデバイスの約1%)。

またAzureにも波及し、障害はアメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋、中東およびアフリカの 4 つの地域のAzure 仮想マシンに依然として影響を及ぼしています。

※なお、この前後に米国では、Azure の米国中部DC クラスターで提供されるサービスの一部が利用できなくなり、Microsoft 365 スイートへのアクセスが困難になるCrowdstrike起因とは別の障害も発生しています。

CrowdStrike ソフトウェアを搭載した Windows デバイスの何パーセントが影響を受けたかまでの言及はなく、影響を受けたデバイス数としては比較的少なかったものの、混乱は広範囲かつ世界規模で広がり、銀行、小売業者、証券会社、鉄道網などに影響を及ぼし、航空会社は世界中で飛行を停止しました(3,500便以上が欠航し、さらに31,000便が遅延)。

CrowdStrike の顧客 100 社を対象にした調査では、インシデント発生当日に 96% がシステムクラッシュの影響を受けたと回答しています。

感情的バイアスと最新性バイアスが作用し、半数以上が、このインシデントの直接的な結果として、CrowdStrike との統合計画を再検討するか、CrowdStrike への依存を減らすことを検討していると回答しています。

結果、CrowdStrike の株価は暴落(時価総額は1 日で約 80 億ドル下落)です。

どの記事でも、同様に、優れた経営、受賞歴のある製品、成長を続ける事業を持つ最も成功したサイバーセキュリティ企業でさえ、予期せぬ出来事にさらされ、世界とそれを支える重要なインフラの脆弱性を浮き彫りにしているとし、サイバーレジリエンスが重要と評しています。

Crowstrikeは、2023年末時点で、セキュリティソフトウェア販売による世界収益の14.74%を占め、およそ20億1,000万ドルを稼いでいると推定されており、昨年40.16%のシェア(54億9,000万ドル)を占めたMicrosoftに次ぐ規模です。

マーケットは、これに伴い、ライバルとされるSentinelOne/Palo Alto Networksの商機とみて、両社の株価は10%上昇しました。

一方で、IDCは、競合他社も CrowdStrike と本質的に同じリスクに直面しており、変化する脅威環境に常に適応する必要があり、この迅速な対応が重大なミスにつながる可能性があるとしています。

CrowdStrike のインシデント対応チームが迅速に行動して根本原因を特定し、顧客に速やかに通知したことは称賛に値し、また、同社の CEO のブログは正直で明確だったと評価もされています。

本問題は、Crowdstrikeのファイルの不具合自体の問題はありつつ、WindowsOSの3rdPartyとの統合の深さゆえ、3rdPartyシステムファイルに不具合がある場合、WindowsOSのクラッシュを誘引してしまう構造や、WindowsOSの回復力が不十分(起動時に繰り返し障害を引き起こすソフトウェアを自動的にリロード)であるなど、問題はあるとも言えます。

<参照URL>
https://blogs.microsoft.com/blog/2024/07/20/helping-our-customers-through-the-crowdstrike-outage/
https://www.crowdstrike.com/falcon-content-update-remediation-and-guidance-hub/

Network APIの予測規模縮小

GSMA の 6 月の最新情報によると、現在49のモバイルオペレータが Open Gateway イニシアチブに署名しており、28 の Open Gateway API が LF Project CAMARA で公開され、107 の API インスタンスが商用利用可能になっているとしています。

ABI Researchは、通信事業者APIによって生み出される価値はおそらく134億ドルに制限され、通信事業者がそれに応じた計画を立てた場合のみだとしています。

他社が開発者に提供していない独自の機能を提供するという点で、セキュリティAPIが2028年までに53億ドルの収益でトップとなり、続いてネットワークスライシングが50億ドル、QoDが同年までに31億4000万ドルに達すると予想。

これらを達成する上で、通信事業者は少なくとも自社のネットワーク全体で「API の公開を均一化」し、CPaaS プロバイダーやハイパースケーラーに一貫したインターフェースを提供するために多大な努力を払う必要があるとしています。

<参照URL>
https://www.abiresearch.com/press/telco-apis-will-generate-us134-billion-of-value-by-2028-if-telcos-get-serious-about-the-opportunity/

AIトレーニングのデータセットの取り扱い

Anthropic、NVIDIA、Apple、SalesforceがYouTubeのトランスクリプトをベースとする公開データセットをAIのトレーニングに使用したとされ、非難する声が出ています。

48,000以上のチャンネルから取得した173,536本のYouTube動画の字幕をトレーニングに利用したとされますが、各社はスクレイピングを使用してデータを利用したわけではなく、非営利団体EleutherAI が作成・公開したデータセットYouTube Subtitleを使用したとされ、このデータセットに利用されたYoutubeのコンテンツ作成者の中にはデータの利用を窃盗としている人もいます。

実際のところ、AIトレーニングデータの使用はグレーゾーンだとする声もありますが、合法かどうかは法廷でまだ十分に検証されておらず、訴訟になった場合、公に述べられた発言を含む事実が著作権で保護されるかどうかが観点となります。

米国では2件の訴訟で、米国最高裁判所が事実は著作権で保護できないという判決を下ししています。

<参照URL>
https://www.proofnews.org/apple-nvidia-anthropic-used-thousands-of-swiped-youtube-videos-to-train-ai/

ワールドワイドキャリア

SKT &Singtel

韓国SKテレコムとシンガポールSingtel、AIオーケストレーションツールを活用し、6Gへの移行に必要なネットワーク仮想化などの新技術に関して技術連携する2年間のMoUを締結

Global Telecom AI Allainceのメンバーでもある両社は、エッジコンピューティングを通じてクラウドに集中する計算負荷を軽減し、AI推論を実行するエッジAIインフラストラクチャなど、ネットワーク機能を向上させる革新的なソリューションの開発に協力するとのこと。

接続性を向上させ、顧客に AI サービスを提供し、サービスを迅速に復旧できるようにすることで顧客エクスペリエンスを向上させるとしています。

また、仮想化、スライシングなどホワイトペーパーも共同で作成する予定で、これにより他のサービスプロバイダーが5Gの機能を活用し、6Gに備えることができるとのこと。

加えて、SKTは、グローバルAI企業になることを目標とするAIピラミッド戦略に基づき、Metaなどのハイパースケーラー向けに、GPUサーバーで構成される大規模AIクラスターを設計、構築、運用している統合データセンターソリューションプロバイダーであるスマートグローバルホールディングス(SGH)に2億ドルを投資しています。

<参照URL>
https://www.singtel.com/about-us/media-centre/news-releases/SK-Telecom-and-Singtel-partner-to-develop-next-generation-telco-technology-and-solutions
https://news.sktelecom.com/en/1461

政府・団体

Coalition for Secure AI (CoSAI)

OpenAI、Nvidia、GoogleなどがAIサイバーセキュリティコンソーシアムを設立

OpenAI、Nvidia、Googleなど10社以上が協力し、オープンソース ソフトウェア プロジェクトの開発を監督する
非営利団体 OASIS の傘下でAIアプリケーションのセキュリティ強化に取り組む業界団体を設立。

組織がAIアプリケーションを安全に保護するのに役立つツールと技術ガイダンスを開発し、企業がAI関連のサイバーセキュリティのベストプラクティスとテクノロジーを共有できるエコシステムを構築するとしています。

ソフトウェア チームが学習ワークロードをスキャンしてサイバー セキュリティリスクを検出できるようにすることを目的に、一般的な脆弱性の分類法とそれに対処する方法を開発。

  • AIサイバーセキュリティリスクの軽減作業を容易にすることを目指し、
  • AIの使用によるセキュリティへの影響に対処するための投資と軽減技術」を特定するプロセスを簡素化。
  • GitHub リポジトリなどの外部ソースから調達するソフトウェア コンポーネントによって引き起こされる脆弱性への対処。

参加企業は、OpenAIとAnthropic、Cohere、GenLab、Amazon AWS、Microsoft、Google、NVIDIA、Intel、IBM、Cisco Systems、PayPal、Wiz、Chainguardが含まれます。

<参照URL>
https://www.oasis-open.org/2024/07/18/introducing-cosai/
https://blog.google/technology/safety-security/google-coalition-for-secure-ai/

Tech Giants

Microsoft

データガバナンスツールPureview Data GovernanceをGA

生成 AI テクノロジを検討している多くの組織でデータ資産の保護と管理は急務であり、新ソリューションの採用は前月比 200% 増加したと報告しています。

ビジネス ユーザーの権限強化と組織の制御の維持のバランスを取ることを目的に、集中的なポリシー適用を維持しながら、さまざまなビジネス ユニットが独自のデータ製品を管理できるようにするフェデレーションガバナンスモデルを採用しているとのこと。

ユーザーは自然言語クエリを使用してデータ ガバナンス ツールを操作できるようになり、導入の障壁が低くなり、顧客に最大 60% のコスト削減をもたらすとしています。

<参照URL>
https://www.microsoft.com/en-us/security/blog/2024/07/16/microsoft-purview-data-governance-will-be-generally-available-september-1-2024/

Google

Google Distributed Cloud のAir Gapped アプライアンスがGA

災害地域、遠隔地の研究所、長距離トラック輸送業務などの過酷で孤立したエッジ環境で、ミッションクリティカルなワークロードを実行可能なハードウェアとソフトウェアの統合ソリューションにより、軍事のほか、医療研究用画像処理、製造、エネルギー分野などでの物体検出、画像分析、重要なインフラストラクチャの予測メンテナンスなどのユースケースをサポート、リアルタイムのローカル データ処理が可能になるとのこと。

アプライアンスは、小型フォームファクタで、非常に耐久性が高く、温度、振動、ほこりなどに耐えられるとしています。

<参照URL>
https://cloud.google.com/blog/topics/hybrid-cloud/google-distributed-cloud-air-gapped-appliance-is-ga?hl=en

企業

Kaiser Permanente

生成AIの医療現場での活用について紹介

従業員 25 万人、病院 40 か所、医療施設 618 か所を擁する Kaiser Permanenteで成功しているAIアプリケーションは高度なアラート監視であり、予測分析を使用して、電子カルテのリアルタイムデータを使用して、アルゴリズムが1時間ごとにリスクを評価、今後 12 時間以内に病状が悪化する可能性のある入院患者を特定するものだとのこと。これにより、年間500人以上の命が救われているとしています。

これはアルゴリズム自体が一人の命を救ったのではなく、ワークフローの再設計によるものだとし、医師がアラートを受け取るのは気が散る(医療業界の燃え尽き症候群の割合が40~70%)ので、ICUの看護師に患者のカルテを確認するよう訓練、必要に応じて、医師、看護師、薬剤師からなる緊急対応チームを動員し、次のステップを評価するワークフローに変更したとしています。

また、スクライブにより、患者が診察室を訪れた際に同意した診察記録に基づいて臨床記録の初稿を作成し、医師が後でそれを確認できるようにしているとのこと。

AIは、臨床医の判断に取って代わるわけではななく、補強・サポートするものだとしたとのこと。

<参照URL>
http://venturebeat.com/ai/how-kaiser-permanente-is-using-gen-ai-to-paradoxically-make-care-more-human-again

ベンダ

OpenAI

GPT-4o miniを発表

GPT-4 OmniやClaude 3.5 Sonnetなどの大型モデルに比べて小型AIモデルは速度とコスト効率に優れていることから、大量で単純なタスク向けに、開発者の間で人気が高まっています。

既存のモデルよりも安価で高速であり、開発者向けにリリースされ、消費者向けにはChatGPTウェブおよびモバイルアプリを通じてリリース、企業ユーザーは今週からアクセスできるようになるとのこと。

コンテキストウィンドウは128,000 トークン、平均出力速度は1秒あたり202トークン、GPT-3.5 Turbo よりも 60% 以上安価で、API経由でテキスト生成と画像生成をサポート、将来的に動画と音楽もサポートする予定としています。

また、金融、医療、法律サービス、政府など規制の厳しい業界の企業がログ記録や監査の要件に準拠できるようにする Enterprise Compliance API も発表。

これより、管理者は ChatGPT Enterprise データを監査し、対処できるようになり、API は、会話、アップロードされたファイル、ワークスペース ユーザーなど、タイムスタンプ付きのインタラクションの記録を提供するとのこと。

さらに、クロスドメイン ID 管理システム (SCIM) を導入、Okta Workforce、Microsoft Entra ID、Google Workspaceとも連携し、ユーザーのアクセス情報を同期し、プラットフォームを使用できるユーザーを更新するとしています。

<参照URL>
https://openai.com/index/gpt-4o-mini-advancing-cost-efficient-intelligence/
https://openai.com/index/new-tools-for-chatgpt-enterprise/

HuggingFace

個人デバイスで実行可能なモデルSmoLMを発表

パフォーマンスやプライバシーを犠牲にすることなく、高度な AI 機能を個人用デバイスで提供、3 つのサイズ ( 1 億 3,500 万、3 億 6,000 万、17 億のパラメータ) が用意されています。

壁に穴を開けるのに解体用の鉄球が必要ないのと同じように、すべてのタスクに大きな基礎モデルは必要なく、特定のタスク用に設計された小さなモデルで、多くのことを達成できるとのこと。

携帯電話やパソコンで小型で高性能なモデルを実行できることで、AIを誰もが利用できるようになり、完全なプライバシーと低い環境負荷で、コストをかけずに新しい可能性を切り開けるとしています。

<参照URL>
https://huggingface.co/blog/smollm

Anthropic

Android向けClaudeアプリを発表

ユーザーは、Claude とのチャットをデバイス間で同期したり、写真やファイルをアップロードしてリアルタイム画像分析を行ったり、リアルタイム翻訳ができるとのこと。

iOS版と同じく、Claude 3.5 Sonnet への無料アクセスや、Pro および Team のアップグレードプランが用意されます。

<参照URL>
https://www.anthropic.com/news/android-app

Menlo VenturesとAnthology Fundを立ち上げ

プレシード、シード、シリーズAのAI企業に投資する1億ドルファンドを立ち上げ。

世界有数のファウンデーションモデル企業への投資と密接な関係を活用して、将来の投資対象となる興味深い AI ファーストのスタートアップ企業を探索、スタートアップ企業に10万ドル以上の小切手を発行し、Anthropicのモデルを使用するために2万5000ドル相当のクレジットを提供するとのこと。

<参照URL>
https://menlovc.com/anthology-fund/

Cohere

富士通と提携

Open AIが日本に進出し、Anthropicが韓国SKTと提携する中、Cohereは富士通との提携を選択しました。

この提携により、Cohere は富士通から投資を受け、緊密に協力して日本語対応の LLM とソリューションを構築するとのこと。

※富士通は、企業データを LLM 推論用のナレッジ グラフに変換するナレッジ グラフ拡張 RAG システム、入力タスクに基づいて最適なモデルを選択したり、モデルを組み合わせて最良の結果を得る生成 AI 融合技術、法律や会社の規制への準拠を保証する AI 監査技術を持っているとし、Cohere が AI モデルを提供し、富士通が日本語トレーニングと微調整して、構築。CohereのLLM Commnad R+をベースとした仮称「Takane」とされます。

これにより、日本の企業やスタートアップは自社製品で日本語 LLM を使用でき、顧客や従業員に優れたエクスペリエンスを提供できるようになるとしています。

富士通のクラウドAI基盤「Kozuchi」を通じて、2024年9月に企業のプライベート環境向けにTakaneを提供する予定で、富士通はCohereと共同で開発した日本語モデルおよびサービスの独占プロバイダーとなるとのこと。

<参照URL>
https://cohere.com/blog/fujitsu-partnership
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/07/16.html

Mistral AI

2つのLLMを発表

数学関連の推論と科学的発見のため のモデルMathΣtralとコード生成モデルCodestral Mambaを発表。

特にCodestral Mambaは、最近スタートアップで多く採られる手法である、アテンションメカニズムを簡素化することで、多くの主要な LLM で使用されているトランスフォーマーアーキテクチャの効率性を向上、推論時間を短くし、長いコンテキストウインドウを実現する方法を使用しているとのこと。

Mistral l a Platform APIでこのモデルをテストし、最大 256,000 トークンの入力を処理できたとし、これはOpenAI の GPT-4o の 2 倍に相当します。

いずれもGitHub リポジトリおよび HuggingFaceから、Apache 2.0 ライセンスで利用可能になるとのこと。

<参照URL>
https://mistral.ai/news/mathstral/
https://mistral.ai/news/codestral-mamba/

NVIDIAと共同で、コスト効率の高いMistral NeMo 12B モデルを発表

より少ないハードウェア(GeForce RTX 4090 やRTX 4500などGPU1つ)を使用して推論を実行し、ユーザーのインフラストラクチャコストを削減できるとのこと。

開発者が Mistral NeMo 12B を使用してチャットボット サービスを強化することのほか、コード生成、翻訳、ドキュメントの要約など、他のいくつかのタスクに適するとしています。

<参照URL>
https://blogs.nvidia.com/blog/mistral-nvidia-ai-model/

Salesforce

生成 AI チャットボット Einstein Service Agentを発表

Salesforceのアンケートの回答者の 61% が簡単な問題についてはチャットボットと話すが、返品や交換などの複雑な問題の場合は人間による対応を待つのが 81%とのこと従来のシステムでは顧客のニーズに応えられないという問題を浮き彫りにしている、として、従来のチャットボット体験を、LLMをベースに会話型自律エージェントへと完全に進化させたとしています。

人間の従業員と同じように顧客サービスの問題を処理し、解決することができるとのこと。

Einstein Service Agentは現在パイロット段階にあり、は今年後半に一般提供を開始する予定です。

<参照URL>
https://www.salesforce.com/jp/news/press-releases/2024/07/19/einstein-service-agent-announcement-jp/

Samsung

デバイスAI強化のため、英Oxford Semantic Technologiesを買収

SamsungはAI製品を強化するためにナレッジグラフに注力しています。

ナレッジグラフはグラフ構造を利用して、人、物、イベント、シナリオ、概念などの現実世界のエンティティに関するデータを整理して表現し、それらの関係性を示します。

Oxford Semantic Technologiesのナレッジグラフとセマンティック推論エンジンであるRDFoxは、組織のデータを機械可読な知識に変換し、ルールベースのAIを使用して検索結果の改善や推奨事項など、より優れたユーザーエクスペリエンスを提供するために使用できるとのこと。

同社のアプリケーションユースケースは、医療診断の補助から、自動運転車の安全性のための地図の統合、金融犯罪の検出、製品構成の提案まで多岐にわたるとしています。

買収によりさまざまなサービスやアプリケーションから散在する情報とコンテキストを統合し、デバイス上のデータを安全に保ちながらパーソナライズされたユーザーエクスペリエンスを提供できるようになるとし、この技術はモバイルデバイスだけでなく、テレビや家電製品など同社のすべての製品に適用できるとしています。

<参照URL>
https://news.samsung.com/global/samsung-electronics-announces-acquisition-of-oxford-semantic-technologies-uk-based-knowledge-graph-startup

NVIDIA

ネットワークOSベンダ Arrcusに1500万ドルを投資

現在のAIファブリック内のショートホップ接続には InfiniBand や Nvidia の NVLink スイッチなどが使用されています。

これは、たとえば集中型モデルトレーニングに使用されている AI クラスターに最適です。

しかし、AIが普及するにつれて、イーサネットや 5G などを使用してデータセンターやエッジ ロケーションを接続する必要も出てくるとし、分散型AIネットワークを実現するために、Arrcus ACE で NVIDIA BlueField DPU を活用するなどNVIDIAと協力する予定とのこと。

<参照URL>
https://arrcus.com/news/arrcus-continues-networking-innovation-fueled-by-new-30m-investment/

AMD

AMD Ryzen AIプロセッサ(コード名Strix Point)を詳説

AIプロセッサに搭載したNPUはAI PCに必須のコンポーネントであり、AIワークロードの急激な増加と特殊化には新しいコンピューティングアーキテクチャが必要であるとのこと。

AIアプリケーションに使用されるニューラルネットワークの計算を高速化するNPUは、CPUの35倍のワット当たり性能でAIモデルを動作させることができるとし、CPUとGPUを同じチップに組み合わせた統合グラフィック処理装置(iGPU)の8倍の性能も達成できるともしています。

Ryzen AI シリーズは世界初の NPU 統合型 x86 プロセッサであり、Acer、Asus、Dell、HP、Lenovo などで100 を超える AI 搭載エクスペリエンスが提供されているとのこと。

現在、第 3 世代の AMD Ryzen AI チップを開発しており、このチップには16 個の RDNA 3.5 GPU コンピューティング ユニット、一度に 24 個のスレッドを計算できる 12 個の Zen CPU コア、AMD XDNA 2 アーキテクチャにより 50 TOPS を実行できる NPU が搭載されるとしています。

2024年には150社以上のAI搭載ソフトウェアベンダーが、没入型コラボレーション、革新的な作成と編集、ゲームとエンターテインメント、個人のAI支援、企業の生産性向上のためのアプリケーションなどをリリースする予定としています。

<参照URL>
https://www.amd.com/en/partner/articles/ryzen-ai-300-series-processors.html

Gitlab

売却を検討し、Datadogが買収する可能性

流動的であり、売却しない可能性もあります。

GitLabは、GitHubがMicrosoftに買収されたことで、オープンソースの代替コード管理ツールとして台頭、コード管理だけでなく、アプリケーションの脆弱性の修正からテクニカル サポート チケットの処理、コード生成・修正するAIアシスタントDuoまで、さまざまなタスクに対応するツールを提供しています。

<参照URL>
https://www.reuters.com/markets/deals/google-backed-software-developer-gitlab-explores-sale-sources-say-2024-07-17/

Juniper Networks

マルチベンダーラボOps4AIを発表

エンドツーエンドの自動化された AI データセンターソリューションと運用を検証するためのマルチベンダー ラボとのこと。
Juniper Validated Designs (JVD)として、400G および 800G QFX シリーズ スイッチと PTX シリーズルーターで構成するAI ソリューション向けネットワーキング、SRX および vSRX/cSRX ファイアウォール、Apstra データセンター保証ソフトウェア、Marvis 仮想ネットワーク アシスタントで構成、インテントベースのネットワーク、マルチベンダー スイッチ管理、アプリケーション/フロー/ワークロード認識、AIOps プロアクティブ アクション、gen AI 会話型インターフェイスなどの Ops4AI 機能を提供。

これにより、導入時間を最大 85%、運用コストを最大 90% 削減できるとしています。

<参照URL>
https://www.juniper.net/us/en/solutions/data-center/ai-infrastructure/ops4ai-lab.html

Magic Leap

営業・マーケティングチームを解雇

企業向けに特化するとした2022年以降、状況は不確実なままで、「最後の試み」とみられます。

今後、ヘッドセットの基盤となる光学技術を他の企業にライセンス供与する(Googleともすでに提携)ことに
重点を置く予定とのこと。

<参照URL>
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-07-19/magic-leap-cuts-sales-marketing-teams-in-ar-about-face